第16日 由比宿~蒲原宿~吉原宿

東海道五十三次踏破の旅第16日です。
前回は府中宿からさった峠を越えて由比宿まで30キロ近くも歩いて
家族全員からブーイングがあったので、今回は20キロ程度に押さえる事にします。

ちょうど吉原宿まで20キロ程度なので、今日の予定は吉原にします。
地図で見ると由比からJR吉原駅までは、直線で歩くと15キロ程度に見えますが、
旧東海道は、大回りしていくのでプラス5キロは見ておきます。

朝5時に家を出て、東名高速を清水へ向かいます。
明け初めの東名高速を走るのもだいぶ慣れてきました。

これまでは宿泊せず、必ずその日のうちに自宅へ帰るスタイルを取っていますが、
それも箱根あたりまでが限界かも知れません。

とにかく5人で宿泊なんて事になると経済的にかなり厳しいです。
何をするのも「×5」ですから半端ではありません。
しかし沢山の荷物を持つ時なんかは「÷5」なりますからね・・・。

朝8時15分には清水駅に到着しました。本当は由比まで車で行くのが良いのでしょうが、
JR清水駅は東名の清水ICに近いので結構便利だったりします。
駅前の駐車場もあまりスペースがないんですが、朝8時なら余裕で止めることができます。

電車で由比駅まで行って前回足を止めた場所まで戻ります。

JR由比駅を降りてしばらく歩くと、「桜えび通り」のゲートがあります。
そう、ここの名物は桜えびです。
残念ながら早朝のため、人影もまばらで桜えび丼の有名店なども開店前です。

桜エビ通りの終点あたりに橋があり、由比川を渡ります。

しばらく行くと本陣跡があり、広重美術館も開設されています。こちらも朝早かったため、
まだ開館していませんでした。

由比の宿場を出て蒲原方面へ向かいます。

蒲原駅前を通過して、真っ直ぐ伸びる県道をひたすら歩きます。

公園を見つけると、とりあえず遊ぶ子供たち。
無駄な体力使うなて!(親)

朝早く家を出たので、朝食に菓子パンを少し食べただけだったので、
コンビニで何か適当に買って食べるつもりでいましたが・・・。

この日の最大の難関は、1時間歩いてもコンビニなんて1件もありません。
街道沿いにコンビニはおろか食品スーパーの類も一切なく、
実に後富士市に入るまでただの1件もコンビニがありませんでした。

蒲原宿といえば、広重の中でも傑作と言われる「蒲原夜之雪」
ほとんど雪の降ることなどない蒲原になぜ雪の夜なのか。

東名高速道をオーバークロスしますが、雲の切間から富士山が頭だけ出していました。
もうすぐ富士市。

朝ごはん食べないまま富士川橋まで歩いてしまいました。
第1コンビニを発見したのは、富士川を渡って2キロ程歩いた地点でした。
朝ごはんどころか、昼食になってしまいました。

どこにでもコンビニがあるというのは、都会に住んでいる人の錯覚でしかありません。

富士市のコンビニでやっと食料にありつけた我々は、弁当やらおにぎりを買い、
レジでお金を払ったのですが、5人分にしてはやけに安く感じました。

なにやら開店1周年記念とかで、弁当、おにぎり類が全て50円引きだったようです。
ラッキーでした。待った甲斐があったという事でしょうか。

街道歩きの鉄則は、コンビニがあったらとりあえず買っておく、トイレがあった
らとりあえず行っておく。改めて、実感。

近くの公園みたいなところで弁当を食べていると、次男に一人の老人が話しかけて来ました。
近所でお祭りがあって、我々も近所から来たのだと思ったのでしょう。
どこの地区から来たのか?と言う質問のようで、素直な次男は、
愛知県から歩いて来たと答えます。
初めは話が通じませんでしたが、東海道を歩いていると説明して、
なんとか納得してもらいました。

富士川の手前にあった一里塚ですが、この家の方の配慮でこの様に残されていました。
木の棒一本だけの一里塚跡も沢山あるのに、素晴らしい事です。

この日の街道は変化に乏しく、国道や県道をひたすら歩くだけの道のりでしたが、
その土地ならではの風景があります。
遠くに、製紙工場の高い煙突が見えます。

駿河湾沿いを歩いている筈なのに、街道沿いから海が見えるわけでもなく、
晴れていれば常に見える筈の富士山は雲の中で、時々雲の切れ間から山頂付近が頭を出す
だけでほとんど見ることができませんでした。

JR身延線をアンダークロスして、潤井川を渡ります。
このまま国道を真っ直ぐ行けばJR吉原駅はすぐなんですが、
北へそれて吉原宿へ向かいます。岳南鉄道の吉原本町駅は商店街があり、
このあたりが吉原宿の中心ということになるのでしょうか。

これから歩くには快適な季節になりますが、日没が早くなるので、
絶対的な歩行時間は短くなってしまいます。

気がつくと午後3時をまわり、西に傾いた夕日が我々の陰を長く映しています。
やがて左富士立札を見つけます。あたりを見渡しますが、右にも左にも富士は見えません。

しかし、少し休憩していると段々雲が切れてきて、左側に富士山が見えました!

もう数キロでJR吉原駅です。
東海道新幹線をアンダークロスして、駅へ向かいます。
遠くに赤と白の高い煙突から白い煙がモクモクと上がっています。

ふと振り返ると、一瞬切れた雲から富士が裾野まで見えました。
まだ雪をかぶっていない富士でしたが、大きくきれいな富士が最後の最後で
その姿を見せてくれました。

河合橋の上で西に沈む太陽が私たち家族をオレンジ色に染めました。
今日はここで足を止めました。

まだまだ私達家族の東海道の旅は続きます。

■この日の道のり

■この日の歩行データ(歩数計で測定)
総歩数   40,719歩
総距離   26.47Km
消費エネルギー 1052kcal
※1日の歩数計の値です。実際の歩行距離とは異なります。

■利用した交通機関
伊勢湾岸自動車道・東名高速道路  湾岸豊明IC~清水IC
一般道  清水IC~清水駅(駅前駐車場)
JR東海道線  清水駅~由比駅
JR東海道線  吉原駅~清水駅
一般道  清水駅(駅前駐車場)~清水IC
伊勢湾岸自動車道・東名高速道路  清水IC~湾岸豊明IC

コメント